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「わたくしは四大AAすべての従者…、 皆様が再びdatの世界の頂点に立つ日まで!」 さよなら、モナーRPG。より出演としておこう。 四大AAの従者として彼らをサポートする謎の存在。 運命代行者打倒に向けあれこれ支援しているが真意は不明。 原作通りなら確実に裏があるしそもそもこいつは上位存在なんじゃないかと疑いたくなるが現状では不明である。 メタ的な存在かもしれないしただの住人かもしれないがとりあえず透けてはいない。 原作における彼の愛機だった最終制圧システム?が結果的にヴァンガードからしぃに渡ってしまっている。 どうやら彼女が手にしたのはオワコンの塔…、もとい軌道エレベータに残された設計図から復元された未塗装個体らしいが、仕様や性能の違いなどは不明である。 フォーチュン=4tune→四大AAの調整? -- (2ちゃんれる) 2016-05-15 15 53 47 原作では「創造主」のトリップでしたね。さてクロオバでは・・・? -- (一プレイヤー) 2016-05-16 12 19 51 ↑間違えた。コテだorz -- (一プレイヤー) 2016-05-16 13 45 36 名前 コメント すべてのコメントを見る
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フサギコ族の姿をしたネームレス。 スーゼン共和国のとあるダンジョンで* UNKNOWN *に変身したまま暴走していたところをネームレス(主人公)らに欠片を破壊され自我を取り戻した。 その後ギコックス(梅雨前線バージョン)で戦っていたところを芝刈り機にやられて欠片喪失するも、ネームレス(主人公)らがもっていた勇者のはちまきが欠片として再認識され、それを譲られレベル1の状態で再び変身した。 しかし和室でハルタートの罠にはまり落とし穴に転落してその欠片は再び失われる。 その後再会したときに持っていた欠片はギコ(しぃを救え!)のみであった。 やがてスーゼン共和国の「ゴール地点」からモランスとともに機械技師の屋敷にワープ。 ブラウザ完成のためにきっと色んなエンジニアに変身しながら頑張っていることだろう。 再登場時には「フサムレス」に名を改めた描写があるが浸透するんだろうか。 あれっきり登場しなくなったら関係ないわけだが。 と思ってたら再登場した。 変身キャラ一覧 * UNKNOWN * ギコックス ギコ(しぃを救え!) しぃ(モナクエ) エー(MA) 名前 コメント すべてのコメントを見る
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「この姿の名はアジャスター ただでさえ高い力と知恵を持つ能力だ」 MATERIAL AAより出演。 オーガンにて登場するボス。 原作では第三部ラスボスでもある。 HPが16000と非常に高く、必殺技は混乱の追加効果有りと厄介な敵。 とはいえゲストで弱点をつける上もう一人のゲストも火力が高いため回復をしっかり行えば勝てる。 しかし、世界征服するほどの力がたった四人のネームレスに阻止されるのはどうなんだ。 名前 コメント すべてのコメントを見る
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仮面ライダーディケイド VS とある魔術の禁書目録 最終話「その幻想を破壊せよ」 ◇ 「だいたいわかった、夏みかんが出て行った時にはすでにアンチスキルの監視は解けてたってわけか」 「ジャッジメントの方ももう手配が解けてるみたい、黒子は納得しそうにないけど……」 光写真館。 鳴滝との戦闘後、士達は状況の確認のため互いの情報を交換していた。 その際ジャッジメントでさえ掴めていない情報を話す土御門に美琴が不信な目を向けるなど、多少のトラブルはあったが概ね順調に事態の把握は進んだ。 「そうなると、わからないのは鳴滝の目的か……」 「目的って、門矢……ディケイドを倒すために学園都市を騙そうとしてたんだろ?」 実際にはネセサリウス等学園都市外も巻き込まれているのだが、その辺りの事情を知らない美琴に話すことができないので省いておく。 ちなみにインデックスはステイルに任せて上条宅で待機中だ。 海東がインデックスを狙った事に関してステイルが暴走する可能性もあったため、二人とも隔離したわけである。 その件に関してはすでに士と上条の二人から制裁が加えられている、魔道書のありかがインデックスの記憶の中と聞かされた海東は不満気だが同情する人物はいない。 「いや、今まであの人は士を倒させるためにその世界の住人を騙すことはあっても、手を出すことはなかったんだ」 「世界を破壊するディケイドを止めるために動いているんだ、その自分が世界を壊すような真似をしてどうするのかっていう話さ」 「それなのに、今回は住人に手を出し、士君の味方をするなら壊すとはっきり言っていました……」 「スーパーショッカーと組んで、タガが外れたか……?」 思い思いに話す士達の言葉に上条は少し考え、迷いながらも口を開く。 「その、門矢の力ってのはそんなに大きな物なのか? 仮面ライダーがとんでもなく強いっていうのは俺も実感したけど、世界を滅ぼすなんて……」 世界を破壊する、などという常識外のスケールを前提とされると正直話しについていけない。 確かに上条は手を抜いていたディエンドにすら歯が立たなかったが、それでもステイルは渡り合うことができたし、『聖人』である神埼ならばそう引けを取らないだろうとも思えたレベルだ。 相当な力であることはわかるが、世界を破壊する程の物とはとても思えない、それこそ一度だけ対峙したことのある『天使』のような力を持っているのならば別だが。 「……ディケイドの力ならそれが可能だ、俺は、実際に世界を破壊してきた」 士の言葉に上条達の表情が強張る。 世界の破壊、それが本当ならば鳴滝が学園都市にもたらした情報は嘘ばかりというわけではなくなる。 「ご、誤解しないでください、士君は壊された世界を元に戻してます!」 「まあ、夏海と私がいなかったら危なかったけどねぇ~」 「キバーラ!」 上条達の反応に慌てたように夏海がフォローを入れる、余計な事を言うキバーラを睨みつけ、ひたすらに士の無実を説明し続けようと口を開く。 「よせ夏みかん、俺が害かどうかはこの世界が決めることだ」 「でも、士君……」 「俺は自分の信じるままに進んできた、今更表面を取り繕ったところで意味はない」 士自身にそう言われては夏海もそれ以上何も言えない。 重い空気が辺りを支配し、沈黙が続いていい加減つらくなってきた頃。 「正直、世界がどうとか想像がつかないけどさ」 「ビリビリ?」 「ビリビリ言うなっての! ……こほん、まあ、そんなんだからこの話じゃあんたが正しいのか間違ってるのかなんて判断つかないわけよ」 沈黙を破ったのは御坂美琴、士は何も言わずその言葉に耳を傾ける。 「だから私はあんたと直接戦った経験から言わせてもらうけど、あんたは嫌な奴だけど悪い奴じゃない、って思うわ」 「御坂さん……」 「私達と戦った時、できるだけ怪我をさせないようにしてたのが見え見えだったわよ、はっきり言ってその辺はナメられてる感じで気に入らない。 だけど、いきなり襲いかかってきた相手を気遣うような奴を悪人だと思え、って言われてもピンとこないわ」 真っ直ぐな瞳を向けてくる美琴に、士はやはり言葉を返さない。 「だから、私はあんたに協力する。あの鳴滝とかいうオッサンを取っ捕まえて、この街に手を出したことを後悔させてやるわ」 パリパリと火花を散らし、好戦的な笑みを浮かべて美琴は宣言する。 その横に上条が並び、拳を握りしめながら強く頷いた。 「会ってから少ししか話してないけど、門矢が悪人じゃないってのはわかる、俺も手伝うぜ」 「やれやれ、そう言われちゃ俺だけ抜けるわけにもいかないにゃー」 苦笑しながら土御門も答え、三人は士を見る。 「……いいのか? 俺に味方すれば鳴滝は完全にお前たちを敵と認識するぞ」 「それが何よ、もう散々巻き込まれてるのに今更だわ」 「まーそもそも、アンチスキルを動かさなかった一件ですでに攻撃されそうな気配だったしにゃー」 「あいつには門矢も学園都市もやらせない、それだけだ」 意思を変えようとしない三人に士は小さく笑みを浮かべ、 『ならば、遠慮はしない』 「鳴滝!?」 突如響く鳴滝の声に全員が周囲を警戒するがその姿は見つからない。 士がディケイドライバーを構え―――― 「あれぇ? みんなどこ行っちゃったんだろうね……せっかくお菓子作ったっていうのに」 誰もいなくなった部屋で、栄次郎は一人立ち尽くす。 ◇ 「くっ、みんな無事か!?」 草一本生えていない、見渡す限りの荒野で士は声をかける。 各々から無事を告げる声が返ってきてひとまず胸を撫で下ろすが、ここは鳴滝が用意したフィールドだ、どこから攻撃が来るかわからない。 「場所が変わった……どうして俺の右手が効かないんだ!?」 「エンジェルフォールの時、突然夜にされたのと同じだ! 『カミやんを動かす』んじゃなく『世界を動かす』んだったらイマジンブレイカーは働かない!」 「世界をって、本気で天使並の相手かよ!」 「天使ではない」 毒づく上条に答えるかのように、士達の目の前にオーロラの壁が現れその中から鳴滝が現れる。 即座に全員が構えるが、士は鳴滝の手にしたメモリを見て目を見開いた。 「ガイアメモリだと!?」 「そうだ、私は手にした……全てを破壊する、悪魔の力を! ディケイド……私は貴様を破壊する!」 『DECADE!』 鳴滝がメモリを自らの首元に突き立てると同時に、ディケイドへと姿を変える。 「ディケイドのガイアメモリ……そのお宝は危険すぎる、僕が頂くよ、へんし――」 「貴様らの相手は別に用意してある、散れ!」 「何!?」 海東が変身するより早く、鳴滝が手をかざすと共にいくつものオーロラの壁が士達の周りに現れ、一同を飲み込もうと迫り来る。 「カミやん!」 「無理だ! 数が多すぎる!」 それでも幾つかの壁はイマジンブレイカーで破壊するが、上条一人では全方位からの攻撃に対処することはできない。 次々と壁に飲み込まれていき、最終的には士と上条、そして鳴滝の三人のみとなってしまう。 「みんな……!」 「鳴滝、夏みかん達をどこへやった!」 「答えてやる義理はない……覚悟しろディケイド、ここが貴様の最後の世界だ!」 「くそっ! 上条、下がってろ!」 『KAMEN RIDE DECADE!』 士もディケイドへと変身し向かってきた鳴滝と斬り合いにもつれ込む。 上条も加勢しようとするが、すぐにその足を止めてしまう。 (ち、近寄れねぇ……) ディエンドと戦ってライダーの力は知っていたつもりだった。 だが今目の前で行われている『互いを殺すため』の戦いはあの時とは次元が違う、生身の人間が迂闊に近寄れば余波だけで吹き飛ばされかねない。 それでも上条は持ち前の精神力で引かずにいるが、下手に飛び込んでは返って士の足を引っ張りかねないだろう。 (くそ……チャンスを待つしかないか……!?) 「……!」 『KAMEN RIDE AGITO!』 電子音と共に鳴滝の姿が変化する。 黒い体に金色の装甲、どことなくクウガにも似たその姿の名はアギト。 記憶を失いながらも強大な敵、アンノウンと戦い続けた青年の変身する仮面ライダーだ。 『FORM RIDE AGITO FLAME!』 金色の装甲が赤く染まり、右腕にも同色の装甲が展開される。 その手に長剣、フレイムセイバーが現れその一薙ぎで士を吹き飛ばす。 アギト・フレイムフォーム。 機動性を捨て、力と知覚能力を重視した形態だ。 「ちっ、そっちがドラゴンなら、こっちはドラゴンフライだ!」 『KAMEN RIDE V3!』 深紅のトンボを模したマスク、緑色のライダースーツ、白いプロテクターに白いマフラーを靡かせるその姿。 V3、復讐のために自ら仮面ライダーになろうとし、本当に戦うために必要な物、正義の心を受け継いだ男の変身する仮面ライダーだ。 『ATTACK RIDE CROSSHAND!』 振り下ろされるフレイムセイバーを交差させた腕で受け止める。 V3の26の秘密の内の一つ、細胞強化装置の力だ。 そのままセイバーを弾き、強化された腕力で鳴滝を殴り飛ばす。 「V3……ならば」 『KAMEN RIDE BLADE!』 青いボディに銀色の装甲と仮面、胸にはスペードマークが赤いラインで刻まれている。 ブレイド、誰かを救うためには自分の身さえも犠牲にする、強すぎる意思を持った男の変身する仮面ライダーだ。 再び姿を変えた鳴滝へ士は駆け出すが、その拳が届く直前にカードがセットされる。 『ATTACK RIDE METAL!』 「うわっ!」 メタルのカードの力により鳴滝の体が硬質化し、殴りかかった士の方が弾き飛ばされてしまう。 すぐに体勢を立て直すが、すでに更なるカードがセットされた瞬間だった。 『ATTACK RIDE TIME!』 時が止まる。 クロックアップとは違う、完全に鳴滝以外の時間が止まっているのだ。 タイムのカード、自分以外の時を止める強力な力、最も時を止めた状態では相手を攻撃することができないという弱点もあるが。 とはいえその程度リスクとさえ言えない、静止した士の死角へと周り込み、ライドブッカーを―― 「っだあああああああ!!」 「くっ!?」 間に飛び込んできた上条の右手を回避するために飛び退る。 ライダー同士の戦いには入り込めないだろうと考えていたが、改めてイマジンブレイカーに対する警戒を強める。 ラウズカードによる干渉さえも打ち破るその力は充分驚異となりえる、地球の記憶を形としたガイアメモリへの力はどう作用するか判ったものではない。 だが、イマジンブレイカーは右手にしかないという致命的な弱点がある。 「邪魔をするな」 『ATTACK RIDE MACH!』 「なっ……!?」 高速移動のカードを使い、一瞬にして上条の背後へ回り込み蹴り飛ばす。 「上条!?」 「が……くそ……」 タイムが解けた士の呼びかけにもまともに返すことができない。 倒れ伏す上条には構わず、再び鳴滝は士へと斬りかかる。 「鳴滝……! こいつならどうだ!」 『KAMEN RIDE BLACK RX!』 黒いボディに真っ赤な瞳、バッタを模した姿に変化し鳴滝の剣を受け止める。 BLACK RX、自我をなくした親友と戦わなくてはならない運命に苦悩する男が変身する仮面ライダーが、太陽の力を得て進化した姿だ。 二、三剣を交え、同時に下がり続くカードをセットする。 『ATTACK RIDE THUNDER!』 『FORM RIDE BLACK RX BIORIDER!』 サンダーのカードによる電撃を士は自身の体を液状化させて回避する。 バイオライダー、RXの怒りの感情が呼び起こした、液体分子構造を持った形態だ。 液状化した状態で鳴滝の周囲を飛び回りながらダメージを与えていく、苦し紛れにライドブッカーを振り回すが、この状態のバイオライダーには物理攻撃は通用しない。 「はぁ!」 「ぐ!」 鳴滝を吹き飛ばしながら青と銀、赤を基点としたカラーリングへと変化した姿へと実体化する。 よろめきながらカードを取り出す鳴滝へと、そうはさせまいと駆け出しながらこちらも更なるカードをセット。 『FINAL ATTACK RIDE BBBBLACK RX! BIORIDER!』 バイオライダーの剣、バイオブレードが青く発光していく。 数々の強敵を倒してきたバイオライダーの必殺技、スパークカッターだ。 『FORM RIDE FAIZ!』 黒いスーツに大きな黄色い瞳、スーツと銀色の装甲には赤いラインが施されている。 555(ファイズ)、自らもオルフェノクながら人類とオルフェノクの戦いに身を置く、優しき青年の変身する仮面ライダーだ。 姿を変えた鳴滝に構わず、士はバイオブレードを袈裟懸けに振り下ろす。 「それを待っていた!」 「なに!?」 スパークカッターを肩口に受けながらも右足で蹴りを放ち、必殺技に集中していたがため液化できない士へと打撃を決める。 予期せぬ攻撃に後ろへ下がり、スパークカッターも完璧に決まらなかったがこの程度の攻撃では応えはしない、すぐ応戦しようと体勢を…… 「っ……しまった!」 士の体を円錐状の赤いエネルギー体が拘束している。 555の右足に装着されているポインターから放たれた相手を拘束・ロックオンするエネルギー体だ、元々液化していたならまだしも、これではいかにバイオライダーとて逃れることはできない。 動くことのできない士へと見せつけるように、再び鳴滝はカードを取り出してセットする。 『FORM RIDE FAIZ ACCEL!』 銀の装甲が開き、肩のアーマーへと変化する。 555の動力源、フォトンブラッドの出力が変わり瞳の色が黄色から赤へと。 赤のラインは銀色へと輝き、機械的な印象が強くなる。 ファイズ・アクセルフォーム。 555の切り札とも言える、超高速形態だ。 鳴滝はそのままリストウォッチ型のデバイスを操作する。 低い起動音が響き、電子音が士の耳に届いた。 『Start Up』 ――瞬間、士を拘束していたエネルギー体が数十にも膨れ上がる。 鳴滝の姿は見えない、文字通り目にも留まらぬ速さで動いているのだ、上条はおろか、士でさえも捉えられない。 『FINAL ATTACK RIDE FAFAFAFAIZ!』 「ぐあああああああああ!!」 一瞬の間に数十のロックオンポイントから555の必殺技、クリムゾンスマッシュが炸裂する。 悲鳴を上げながら士は変身が解除され地面を転がる。 「門矢!」 上条が呼びかけるが、わずかに身じろぎするだけで起き上がらない。 ディケイドの姿へと戻った鳴滝が近づいてくるのを見て、ふらつく体を奮い立たせて間へと立ちふさがる。 「邪魔をするな、と言ったはずだぞ」 「うるせぇ! 門矢も俺たちの世界も、お前なんかにやらせない!」 「……貴様に何がわかる!」 『ATTACK RIDE BLAST!』 声を荒げながら放たれた弾丸が上条の左肩を撃ち抜く。 呻き数歩後ずさるが、倒れそうになるのを堪え鳴滝を睨み返す。 その反応に更に怒りを強めライドブッカーを乱射しようとした瞬間、士が目を覚まし静止の声を上げた。 「止めろ鳴滝! お前の狙いは俺だけのはずだ!」 「ディケイド……!」 「鳴滝、もう世界の崩壊現象は収まった、何故まだ俺を狙う?」 「……終わってなど、いない」 鳴滝の言葉に士の表情が固まる。 世界の崩壊がまだ続いているというのならば、それは確かに見過ごせない事態だろう。 「どういうことだ、まだ世界は滅びようとしているのか!?」 「違う、世界の崩壊は確かに収まった、だが! 滅んだ世界は戻ったわけではない!」 「何を言っている……9つの世界は、全て戻ったはずだ……」 動揺を隠しきれ無いまま、鳴滝へと問いかける。 「ああそうだ、9つの世界は、『貴様が記憶を失ってから巡った世界は』全て元通りになった!」 その言葉に士は息を飲む。 士が9つのライダーの世界を旅し始めたのは、一度その記憶を失ってからの話だ。 未だ記憶を失う以前の事は思い出せず、そして世界が9つの世界だけでないことを彼は知っている。 「まさか、鳴滝……お前は」 「そうだ……! 私は、貴様が記憶を失うよりも前に破壊した世界の生き残りだ!」 崩壊した世界を元に戻したのは、士や夏海達を始めとした記憶の繋がりによる再生。 ならば夏海やユウスケが知らず、士が忘れてしまった世界はどうなるのか。 その答えは、まさに今、目の前にあった。 「私は絶対に許さない、私の世界を滅ぼし、全てが解決した気になっている貴様を、貴様に味方する者も全て!」 「っ……俺、は……」 「門矢……」 「見せてやろうディケイド、貴様に味方した者がどうなっているのか」 言いながら右手を掲げると、少し離れた空間にオーロラの壁が現れその向こう側の世界を映し出す。 「「きゃああああああ!」」 「夏海!?」 「御坂!?」 キバーラに変身した夏海と美琴が同時に倒れ伏す。 そこに人影が近づき、そのままの体勢で美琴がその人影へと電撃を放つが手にした大剣で防がれてしまう。 「な、なんなのよあいつ……」 「私たちじゃ、歯が立たない……」 「そりゃそうよ、あーあ、鳴滝様ってば本気みたいね」 恐怖の色を滲ませて呟く二人へと、キバーラはつまらなそうに吐き捨てる。 その間にも人影は近づき、壁越しに見ている上条と士にもその姿が見えてきた。 「ふん、手応えのない……この程度の者が余の相手とはな」 全身が金色の鎧に覆われ、同じく金色の顔の左半分は装甲が剥がれたかのように銀色の輝きが見えている。 頭部に生えた二本の角がその強大さを見るものに伝えてくる。 この怪人の名、それは…… 「クライシス最高幹部にして最強怪人、ジャークミドラ……!」 「「うあああああ!!」」 「ユウスケ!?」 「土御門!」 いつの間にか逆方向に現れていたオーロラの壁から聞こえた悲鳴に同時に振り返る。 「くそぉ……! 土御門さん、大丈夫か!?」 「大丈夫と言いたいところだけど……こいつは、流石に厳しいぜい……!」 背中合わせに構えているのはクウガに変身したユウスケと土御門。 それぞれの視線の先には幾つもの影が蠢いている。 「どうした仮面ライダー! 貴様の力はこんなものか!」 「我らスーパー大ショッカーのスーパー幹部、ガラガランダとイカデビルの二人には太刀打ちできまい!」 ユウスケが対峙しているのはそれぞれイカとヘビを模した怪人、ガラガランダとイカデビル。 「能力者達を襲ってたのはこのためか……ワームとか言ってたかにゃー?」 土御門の前にいるのは何人もの学園都市の生徒たち……そのどれもがスキルアウト事件によって行方不明となっている能力者達だ。 「ワームを捕らえた能力者に化けさせ我らの戦力とするこの作戦、どうやら効果は高いようだな」 「覚悟しろ、仮面ライダー!」 「スーパー大ショッカーだと……?」 「そうだ、スーパーショッカーが滅んだあの日から、私は様々な世界を巡り、ライダー達と大ショッカーが戦い続けている世界を見つけ出した。 その世界で私と共にディケイドを倒すことを望む者たちを集め、そしてスーパー大ショッカーとして生まれ変わった!」 「鳴滝、そこまで……」 (どこだ、海東……!?) 鳴滝と言葉を交わしながら、士は海東の居場所を探る。 ディエンドならば並の相手には負けはしない、カメンライドやインビジブルで相手を撒くことも可能だ。 そして世界を越える力を使えば他の場所の助けにも行ける、言わばこの状況での唯一の頼みの綱であろう。 そんな士の思考を読んだからのように鳴滝は再び手をかざし、三つ目のオーロラの壁が現れる。 『KAMEN RIDE IKUSA! GYAREN!』 「行け、仮面ライダーイクサ、ギャレン!」 「海東!」 白い甲冑のライダー、イクサと、赤いクワガタをモチーフとしたライダー、ギャレンが人影へと向けて手にした銃を乱射する。 「その命、神に返しなさい!」 そのままイクサは駆け出しながら銃を変形させ、長剣イクサカリバーを振りかざす。 鋭い斬撃が繰り出されるが、人影は左手に持った短剣で軽く受け止め、右手の長剣の一振りであっさりとイクサを切り捨てた。 「くっ……ギャレン!」 海東の声に応え、ギャレンは自身の武器、ギャレンラウザーの後部に収納されていたカードを三枚引き抜き読み込ませる。 『DROP』 『FIRE』 『GEMINI』 『BURNING DIVIDE』 蹴り技を強化する「DROP」 火炎属性を付加する「FIRE」 自身の分身を発生させる「GEMINI」 この三枚のカードのコンボによる技、バーニングディバイドが発現する。 GEMINIの効果によって二人となったギャレンが同時に飛び上がり、FIREとDROPによって強化された蹴りを影へとはな―― 「ぐっ!?」 影の手から放たれた光線がギャレンを捕らえ拘束する。 もがくギャレンをそのまま振り回し、ようやく立ち上がったイクサへと叩きつけより強力な光線を発射する。 「「うわあああああああああ!!」」 ものの数分で二人のライダーが倒され、海東が自ら攻撃をしかけるが銃弾を弾かれ接近されてしまう。 「っ……!」 『ATTACK RID――』 「遅い」 「うわっ!?」 咄嗟にインビジブルのカードを発動させようとするが、その動きを見越していたかのように斬り倒されてしまう。 オーロラの壁の前まで転がり、ふらつきながらもディケイドライバーを構え近づく影へと狙いをつける。 「流石だね、ここまで差があるとは思わなかったけど……世紀王、シャドームーン」 「……」 ◇ 「みんな……!」 「どうだディケイド、これは全て貴様に味方したせいだ! 貴様は何も守れない、破壊するだけの悪魔なのだ!」 「俺の、せい……全部、俺が……?」 「そうだ! 貴様のせいで私の世界は、貴様の仲間は破壊される!」 「………………いい加減にしろよ、おっさん」 愕然とする士を罵倒する鳴滝へ、上条は怒気の込もった言葉をぶつける。 「上条……?」 「黙れイマジンブレイカー! 貴様に私の苦しみなどわかるまい!」 「ああ、わかんねーよ! 世界を壊された痛みも、自分一人生き残った苦しみも、憎んだ相手と同じ力を手に入れてまで殺そうとするその執念も、何一つわからねぇ! だけどな、あんたのやり方が間違ってるってことだけは確かだろう! 門矢達から聞いた話じゃ、あんたは今まで門矢以外は傷つけようとしてなかったんだろ!? 自分でわかってるんじゃねぇか、自分の復讐に他人を巻き込むことがどれだけバカな真似かっていうことが!」 上条の言葉は止まらない、自らの思いの全てを吐き出しぶつけようと声をあげ続ける。 「それが、それがどうしたと言うのだ! もはや私は手段を選ばない、ディケイドを殺すためならば!」 「ふざけんな! お前はそれで本当に満足できるのかよ!? 自分の世界を滅ぼした門矢が憎いってのはわかる! けど、その憎しみは全てを忘れてしまった、今の門矢を殺すことで消えるのか!? 俺は少ししか門矢のことを知らない……だけど! 今の門矢 士って奴が無駄な破壊を振りまくような奴じゃないってことは判った! あんたのその憎しみの相手は、この門矢じゃねぇ! もっと別の、誰も死なずに済むいい方法があったはずじゃねぇのかよ! どうしてそいつを見つけるのを諦めちまうんだ! それでも、あんたが門矢を殺すことでしか道を見出せないってんなら――――俺が、その幻想をぶち殺す!!」 「黙れと…………言ったぁぁぁぁ!!」 『ATTACK RIDE BLAST!』 「がっ……!」 「上条!」 再び放たれた銃弾に今度こそ上条は倒れ伏す。 だが、傷を負った上条以上に鳴滝の心は乱されている、上条当麻の『言葉』に対して『力』でしか返すことができなかったのだ。 その乱れた心は、皮肉な事に憎む相手へ向けることでかろうじて平静を保たれる。 「何故だディケイド! 何故貴様はいつも守られる! 貴様は破壊者だと、悪魔だというのに!」 「鳴滝……俺は……」 大きく首を振りながら叫ぶ鳴滝へ、士は伏せていた顔を上げ真っ直ぐに見つめ返す。 未だダメージの大きい体を奮い立たせ、ディケイドライバーを構え力に満ちた瞳を向けて、口を開く。 「俺は、確かに破壊者だった。世界を破壊し、それを元に戻すことさえできない……」 士の言葉へ、鳴滝も上条も黙って耳を向けている。 「だが! 今の俺は違う! 俺は二度と世界を破壊せず……世界を壊させもしない! 俺の行くべき道を、こいつが教えてくれた!」 「門矢……!」 「……っ! ならば、ならばディケイド! いったい貴様は何だと言うのだ!」 「俺は――」 ディケイドライバーを腰へあて、手にした一枚のカードを挿入する。 「――通りすがりの仮面ライダーだ、覚えておけ!」 『KAMEN RIDE DECADE!』
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502: 477 ◆43AgekFgSY:2018/12/02(日) 04 58 09 ID .e6CyI3k0 お待たせしました最新版です 【ストーリー】 機械技師の館に戻ってきた主人公と相棒。 そこには懐かしい面々と、新たに機械技師と合流した技術者たちがいた。 機械技師本人を含めて何人かは出払っていたが、そこに残った人々がエディタを強化してくれた。 皆に別れを告げ、望んだ世界へと飛べる不思議な井戸から次に目指す場所へと向かう。 「その前に、この周辺世界を久しぶりに散策してみるのも悪くないだろう」 初めて訪れた時の怪獣騒ぎの混乱から立ち直った貿易都市ニティでは、負のオーラをまとった女学生エルシィナを発見。 彼女の身の上を聞くと、行方不明の「おねえさま」を捜しているが行き詰っている模様。 それに共鳴したエーもまた、自らの「おねえさま」を捜すべく、主人公たちを巻き込んで捜索活動を強引に開始。 彼女たちの捜索対象者両名がつるんで行動している情報を手にすると、疑わしい場所「雪山、温泉、洞窟」を片っ端から調べていく。 やがて一行はマリスに憑依され危機に陥っている捜索対象者両名を発見、思わぬ攻撃(?)に苦戦しつつもこれを駆除する。 こうしてめでたくおねえさま達との再会を喜び合うエーとエルシィナであった。 一方、ギコリア山脈にあった洞窟の向こうではイービルパスによって入れるコロシアムがあり、そこではでぃが用心棒を雇って闇のエネルギー採取を試みていた。 コロシアムを勝ち進めばエネルギーの持ち主であるチャンピオン=フーンフグスと対戦できるというので、主人公達も協力して勝ち抜いてゆく。 フーンフグスに勝利すると新たなチャンピオンとなる一行。 それに挑戦してくるのは謎の三魔人と、久々に登場したミヅチであったが…!? 【攻略法あれこれ】 完全に無視してそのまま第26話に突入可能である。 完全に制覇するには難易度も高くマップも広く途中で断念するのも難しいので、自信が無ければ無理せずそのまま井戸に飛び込もう。 また、エルシィナルートとコロシアムルートは片方だけ挑むこともできるし、エルシィナルートでも雪山や洞窟には寄らなくてもクリアできる。 無論プレイしなかった部分で手に入るレアアイテムなどは手に入らないが覚えておくといいだろう。 雪山のボスは打撃属性の攻撃を使うため、耐性持ちで挑むと楽になる。 温泉ツー村からは南に進むと先に進めるが、北に進むとモナエル♀の欠片が手に入る。 温泉ツー村の南東にある洞窟は隠れ通路が多いため注意して探索しよう。 ボスは炎属性の強烈な攻撃を連発するため炎耐性持ちで挑むのがいい。 エルシィナルートの最後の洞窟では左側に進むとストーリーが進行するため右側から探索するといい。 ボスはそこまで強くないができれば女性キャラで挑むようにしたい。 →あらすじに戻る 名前 コメント すべてのコメントを見る ここに文字を入力
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真倉の連絡を受けて、鳴海探偵事務所を飛び出す照井。 愛車のディアブロッサにまたがって発進しようとしたその時だった。 「待て、照井!」 その声の主は翔太郎であった。 「・・・やめとけ。ケガ人の出る幕じゃない。」 「それが俺のことを『鉄人』認定した男のセリフか?それにな・・・これは俺の『相棒』の問題なんだ。」 「相棒・・・?」 「ああ、今の俺の相棒・・・きらきーのな。お前さんの言葉じゃないが、彼女の呪われた『今』を振りきらせてやりたいんだ。」 「・・・勝手にしろ。俺は先行して行ってる。」 そう言って、照井はアルバトロス・パークへと向かってしまった。 「きらきー、準備は良いか?」 『翔太郎・・・ごめんなさい。』 「ん?」 『本当なら、この戦いは私自身で決着しなければいけない問題・・・なのに、翔太郎だけでなく照井さんたちまで・・・。』 「きらきー!」 突然、翔太郎が大声をあげる。 『え?あ・・・ハイ!』 「この戦いが終わったら、またドライブに行こうぜ。」 『え・・・?』 「・・・なんだよぉ、不満か?俺たち、恋人なんだろ?デートしたって良いだろ?」 『翔太郎・・・。』 「じゃあ・・・食事にも行くか・・・あ、映画を見に行くっていうのも良いかなぁ・・・。」 雪華綺晶は感じていた。 自分の存在が生み出した怪物との戦いに翔太郎たちを巻き込んだことへの後ろめたさに対し、 翔太郎が元気づけようと明るい振る舞いをしてくれていることを・・・。 『・・・じゃあ、ドライブでお願いします!』 雪華綺晶が元気よく言う。 「よし、決まりだな。でも、その前に・・・お仕事といきますか。」 『ハイ!』 そう言って、2人はガイアメモリを構えた。 CYCLONE!JOKER!! 風に包まれる翔太郎の体。 その体は仮面ライダーW サイクロンジョーカーと化した。 一方、先に到着していた照井は苦戦していた。 到着後、すぐさま仮面ライダーアクセルに変身し、ロブスター・ドーパントへエンジンブレードによる攻撃を開始するも、 その強固な装甲に苦戦していた。 JET! エンジンブレードの引き金を引き、負荷を加えて攻撃するアクセル。 だが、エンジンブレードの刃はロブスター・ドーパントのハサミに捕らえられてしまった。 「何っ?!」 「ふふふ・・・私の力・・・アクセルに負けない力・・・あなたは負ける・・・私のものとなる!!」 そう言って、口から火炎を吐くロブスター・ドーパント。 ヒートメモリの力を持つ炎に包まれたアクセルは、おもわずエンジンブレードを放してしまった。 「ぐっ・・・!しまった!!」 叫ぶアクセル。 だが、時すでに遅く、ロブスター・ドーパントはエンジンメモリを吸収、自身の力をさらに増大させるのであった。 「アクセルの力・・・みぃつけた!あとは・・・あなたの体!!」 そう言って、自分のハサミにエンジンメモリの力のひとつである電撃をまとい、アクセルに襲いかかる。 「おっと、そうはいかねぇぜ!」 突然聞こえてくる声。 そして、その声が合図であったかのように、ロブスター・ドーパントに向けて数発の光弾が発射された。 爆発を起こすロブスター・ドーパントの体。 一方、アクセルは声の方向を見る。 「左!」 そこには、ガンナーAと合体したハードボイルダーに乗る仮面ライダーWの姿があった。 「W・・・力・・・。」 起き上がるロブスター・ドーパント。 対して、Wはハードボイルダーから降り、言い放った。 「『さあ・・・お前の罪を数えろ!!』」 「W・・・もらう・・・その力!!」 Wに襲い掛かるロブスター・ドーパント。 一方のWは相手の攻撃を受け流していく。 「力・・・力・・・力!!」 さらに攻撃を続けるロブスター・ドーパント。 ところが、対するWは攻撃を加えずに受け流しのみ。 しかも合間には相手を挑発するなどしていた。 「おいおい、俺たちの力が欲しいんじゃないのかい?」 『鬼さんコチラですわ!』 「力・・・力・・・力!!」 今度はエンジンメモリの力を使い、ハサミからエースラッシャーを発射するロブスター・ドーパント。 「甘い甘い!」 そう言って、Wはメモリチェンジする。 LUNA!METAL!! メタルシャフトを手にするW。 そして、飛んでくるエースラッシャーをメタルシャフトで巻き取ると、そのままロブスター・ドーパントに投げ返してしまった。 「欲しい・・・奪う・・・欲しい・・・奪う!!」 まさかのエースラッシャー受け、ついに怒りを爆発させるロブスター・ドーパント。 そして、ヒートメモリの力を使い、その体を燃え上がらせるのであった。 「・・・待っていたぜ、この瞬間を!!」 LUNA!JOKER!! 再びメモリチェンジするW。 そして、ジョーカーメモリを抜き、マキシマムスロットへと装填した。 JOKER!!MAXIMUM DRIVE!! 響き渡るガイアウィスパー。 その音を聞いてWは高く跳びあがり、空中で静止する。 次の瞬間、Wの体が強く発光し、宙に浮かぶその姿は8つに分身するのであった。 「『ジョーカー・タイフーン!!』」 上空に響く、翔太郎と雪華綺晶の声。 そして、その声を合図に全てのWはライダーキックの体勢を取り、次々とロブスター・ドーパントへ落下していった。 「負けない・・・負けな・・・?!」 Wの攻撃に対し、体を燃え上がらせて立ち向かおうとするロブスター・ドーパント。 だが突然、体の炎は消え、それどころか自身のエネルギーを弱らせ始めていた。 「どうやら、ツイン・マキシマムの影響が出たようだな!!」 ツイン・マキシマム・・・。 それは、ガイアメモリの力を極限まで高めるマキシマムドライブを単独で2つ以上行なうことによりメモリの力が暴走し、 最終的には互いの力が相殺されて自我を滅ぼしてしまうという危険行為である。 翔太郎は偶然にもエンジンメモリが吸収されたことを知り、ロブスター・ドーパントをわざと怒らせ、 エンジンメモリとヒートメモリのツイン・マキシマムを起こすことを狙っていたのだった。 「ぅおるぁっ!!」 『たぁっ!!』 襲い掛かる8人のW。 アクセルクリムゾンスマッシュを思わせるそのキックは全員ともロブスター・ドーパントの体を捕らえ、 そして貫くのであった。 ロブスター・ドーパントを囲むように降り立つ8人のW。 うち2人の手には、ロブスター・ドーパントから奪取したヒートメモリとエンジンメモリが握られていた。 「力・・・欲しい・・・。」 大爆発を起こすロブスター・ドーパント。 そして、Wの体も1つに戻るのであった。 「これで・・・終わったな、きらきー。」 『翔太郎・・・。』 「・・・あ、そうだ。照井、受け取れ!」 そう言って、Wがアクセルへエンジンメモリを投げた直後だった。 「だぁれが・・・殺した・・・駒鳥さん・・・。」 聞こえてくるマザーグースの歌。 その声に反応したWは後ろを振り向くと、薔薇のツタがWの首に巻きつき、首を締め上げだした。 「そんな・・・馬鹿な・・・。」 Wが首に巻かれたツタを外そうとしながら正面を見る。 そこには、ドレスをボロボロにしながらも立ち上がる、もう1人の雪華綺晶の姿があった。 「力・・・もういらない・・・だから・・・あなたもいらない・・・。」 「何・・・?」 「左!」 アクセルが助けに入ろうとする。 「あなたも・・・いらない!」 そう言って、薔薇のツタを放つもう1人の雪華綺晶。 そのツタはアクセルのドライバーを弾き飛ばし、照井は変身を解除させられてしまった。 「照井!!」 「あなたにも味わってもらう・・・私の苦しみ・・・。」 そう言って、再び薔薇のツタを伸ばすもう1人の雪華綺晶。 その先にはWが持つヒートメモリの姿があった。 「私の力・・・最後の力・・・。」 ツタに力を込める、もう1人の雪華綺晶。 その力に反応するかのようにヒートメモリは炎をまとい、もう1人の雪華綺晶を、そしてWをも燃え上がらせた。 それはヒートメモリのマキシマムドライブであった。 「まさか・・・自爆するつもりなのか?!」 照井が言う。 「最後の力・・・これで・・・あなたは・・・おしまい・・・。」 「くそっ!最後の最後でこれかよ!!」 叫ぶ翔太郎。 『・・・翔太郎!良い手がありますわ!!』 雪華綺晶の意識が言う。 「なんだって?!きらきー、どうするんだ?」 『・・・翔太郎。』 「ん?どうした?」 『・・・今まで、ありがとう。』 「・・・え?」 突然の言葉に戸惑う翔太郎。 一方、雪華綺晶の意識はWドライバーに刺さっているルナメモリを抜くと、マキシマムスロットに装填した。 「?!きらきー、何をするんだ?!」 LUNA!MAXIMUM DRIVE!!MAXIMUM DRIVE!!MAXIMUM DRIVE!!・・・ ルナメモリのマキシマムドライブを行なう雪華綺晶。 これにより、Wともう1人の雪華綺晶との間にツイン・マキシマムが発生し,その力は暴走を始めようとしていた。 「きらきー!どうしてこんなことを?!」 翔太郎が雪華綺晶に言う。 だが、雪華綺晶は黙ったまま、もう1人の雪華綺晶を押さえつけるように抱え込んだ。 「きらきー!やめるんだ!!」 叫び続ける翔太郎。 だが、次の瞬間、彼の体はWから解放され、雪華綺晶の意識のみがWに残った状態となった。 呆然とする翔太郎。 そして、追い打ちをかけるような事態が発生した。 ツイン・マキシマムによって暴走するガイアメモリの力。 その力はついに極限まで達し、Wとロブスター・ドーパントを巻き込んで大爆発を起こすのであった。 爆風に吹き飛ばされる翔太郎と照井。 そして、彼らは気を失ってしまった。 こうして、ロブスター・ドーパントの事件は終決した。 「その後・・・ロブスターのメモリは・・・完全・・・消滅・・・しかし・・・Wの・・・えっと・・・ねえ、フィリップくん! 破損したのってヒートとなんだっけ?」 鳴海探偵事務所に響き渡るタイプライターの音。 だが、それを打っているのはいつもの翔太郎ではなく、亜希子であった。 「ヒートとルナ。あと、一応修理が終わったから、それについても書いておいて。」 「うん、分かった。それにしても・・・。」 亜希子が隣りのベッドを見る。 そこには、まるで廃人になったかのように空を見つめる翔太郎の姿があった。 「・・・翔太郎くん?」 亜希子が翔太郎の顔の前で手を動かす。 だが、反応は一切無かった。 翔太郎は自責の念に囚われていた。 かつて、自分は師匠である鳴海 壮吉を守れなかった。 そして、今回も雪華綺晶を守れなかった。 自分には、仮面ライダーの資格は無い・・・。 『そんなことないわ、翔太郎。』 突然、耳に飛び込んできた声にハッとする翔太郎。 そして、彼は声のする方向にあった手鏡を手に取り、ジッと見つめる。 そこに現われたのは・・・。 「・・・!きらきー!!」 「翔太郎、元気を出して。」 無数の鏡が並ぶnのフィールド。 その中に翔太郎と雪華綺晶はいた。 「きらきー・・・生きてたのか!!」 「私は『無の世界』の住人。死ぬことも『無』い・・・だから・・・心配しないで。」 「きらきー・・・?!」 突然、翔太郎が驚く。 その目線の先には、ドレスをボロボロにしたもう1人の雪華綺晶がガラス状の球体で寝ている姿があった。 「これはいったい・・・?」 「翔太郎、この子も元は私・・・いえ、この子が本当の私。でも、分かってくれたはず・・・欲望や憎しみは自分を滅ぼすってことを。 だから・・・助けてあげたいの。たとえ、良心を理解してくれるのに何十年・何百年とかかろうとも・・・。」 「きらきーなら出来るさ・・・きっと。」 「ありがとう、翔太郎・・・。」 「また・・・会えるかな?」 「ええ。私はこの世界でいつでも待っています。その時は『無の世界の住人』としてではなく、『あなたの恋人』として・・・ね?」 そう言って、雪華綺晶は翔太郎の頬にキスをするのであった。 「・・・翔太郎くん!!」 亜希子が大声をあげる。 「ぬわぉっ?!何するんだよ、亜希子!」 「それはこっちのセリフだ!」 そう言って、亜希子は翔太郎をスリッパでひっぱたいた。 「いきなり手鏡持って黙っちゃうんだもん。ついに狂ったかと思ったわよ。」 「バーロー、俺は肉体も心も健康優良児だっつうの。・・・そうだ、おい!フィリップ!!」 「何だい、翔太郎?」 「ちょっと、ドライブに付き合えや。」 「乗り気じゃないね。僕はアイスクリームに関する検索を・・・って、ちょっと何するの?!」 グダグダ言うフィリップに対し、翔太郎はサイクロンメモリを胸元から強奪すると、フィリップのWドライバーに刺してしまった。 気絶するフィリップ。 そして、翔太郎はジョーカーメモリを自身のドライバーに刺す。 CYCLONE!JOKER!! 鳴海探偵事務所内で巻き起こるつむじ風、そして吹き飛ばされる報告書。 「だぁあああああ?!ちょ・・・ちょっと、何するのよ?!」 「亜希子、留守番頼むぜ。」 そう言うと。Wは亜希子を無視して外に出てしまった。 風都の直線道路を走るハードボイルダー。 それに乗りながら、翔太郎は思い返していた。 雪華綺晶との出会い、相棒としての生活、仮面ライダーとしての戦い、そして別れ・・・。 そんな気持ちを察してか、フィリップの意識が言う。 『翔太郎。』 「・・・ん?どうした、フィリップ?」 『君は・・・悪魔と相乗りする勇気はあるかい?』 「どうした?急に懐かしいことを聞いてくるなんて。」 『理由など無い。だが・・・聞いておかないと僕の気が済まなくてね。』 「・・・心配するな、フィリップ。俺はこの戦いを受け入れ続けるつもりだ。この風都を守るため、そして誰も悲しませないためにな。」 『なら・・・良かった。』 「・・・なんだよ、相棒。もしかして、俺ときらきーがタッグ組んでたもんだから、ヤキモチ焼いてたな?」 『そんなことは無い。』 「分かってます、分かってますって!・・・じゃあ、そのヤキモチをぶっ飛ばすために、こっちもぶっ飛ばしますか!!」 『だから、違うって・・・。』 反論するフィリップの意識。 だが、翔太郎はそれを無視し、ハードボイルダーのアクセルを強くひねるのであった。 おわり
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「くそっ!」 ボサボサの金髪頭の青年が、苛立った様子で薄暗い部屋の壁を叩く。 凄まじい力でパイプが曲がり、吹き出た水が彼を濡らした。 『クックック……ペンテ、いい様だな』 「うるさい、モデルVA! あのとき力を抜きやがって……鉄屑に変えるぞ!」 『ほう……やってみるか?』 とても適合者とは思えないほどの態度で、モデルVAにペンテは喧嘩を売る。 モデルVAもまた、相手が適合者であろうと構わず挑発に乗っていた。 エールのようなライブメタルと心通わせるロックマンでも、セルパンのように力だけを抽出するロックマンでもない。 互いに互いの欲求を満たすために組んだだけであった。 「ケッ、キサマらには待機を命じていたはずだがな」 「命令違反……」 ペンテとモデルVAが振り返ると、苦々しい表情の二人が現れた。 二人の男女のうち、男のほうは骸骨の上半分を尖らせたようなヘルメットに、紫色のアーマー、死神の鎌のようなものを持っている。 女のほうは横に大きく広がる帽子のようなヘルメット、白に青いラインのアーマー、魔女が持つような杖を手にしていた。 二人の名はよく知っている。男はプロメテ、女はパンドラと名乗り、ペンテにモデルVAを渡したのである。 プロメテが苦々しげにペンテとモデルVAを睨み、大鎌を向けた。 「余計な真似をしやがって。お前から潰してやろうか?」 「モデルVA……これ以上勝手な真似は許さない」 「いいぜ、お前が相手でも。今の俺は乾いているんだ」 『プロメテ、パンドラ、俺に命令するな。俺は“あの男”に従う気はない』 ペンテとモデルVAの向こう見ずな態度に、もともと気が短いほうであるプロメテは三白眼を大きく見開いて鎌を構えた。 ペンテとモデルVAは互いに怒りを抱きながら変身準備を整える。 撤退を命じたのはモデルVAだが、不完全燃焼を抱いているのはこの狂ったライブメタルも一緒であった。 ロックマンになりたてのペンテではモデルXたちの“鬼”を引き出せないと見て退いたのだ。 ペンテは自分の思い通りにならないモデルVAという力に。 モデルVAは自分が思う存分力を振るえないペンテという身体に。 それぞれ不満を抱いていた。 「ただのゲームの駒風情が粋がりやがって。こいつはお仕置きが必要だなぁ!」 「知るか。ロックオン……」 『今度はしくじるなよ、ペンテ』 モデルVAの紫色の闇がペンテを包み、即座にロックマンVAVAへと姿を変えさせた。 プロメテが腰を落としたと同時に、ロックマンVAVAもだらりと下げた両腕をいつでも動かせるように腰の辺りを漂わせる。 一瞬即発。 二人の睨みあいにパンドラがプロメテを止めようと肩を掴んだ。 「プロメテ……私たちは忠告に来ただけ。戦うのは……駄目」 「こういう馬鹿は痛めつけないとわからないんだよ。お前はさがっていろ」 ロックマンVAVAもプロメテと同意見であることを示すため、一歩前に出て敵意をぶつける。 二人が地面を踏み込んだとき、間を赤い影が割って入った。 「そこまでにしてください」 いつの間にそこにいたのか、仲裁する影が喋った。 「虫けらか……」 プロメテが吐き捨てるように言うと、右手に大きなカギ爪をもつ、赤い怪物が僅かに動いた。 ダニを擬人化したような生命体が、プロメテたちを馬鹿にしたように低く笑う。 「協力者に対して、その態度はないでしょう? “あの男”の奴隷さん」 「アキャリナワーム……その薄汚い口を今すぐ閉じろ。バラバラにしてやる」 「おお~、怖い怖い。ペンテにモデルVA、あなた方も我々に免じて矛を収めてください」 「どうでもいい……そいつが戦わないなら、お前が相手でもいいぜ?」 「ふふふ、我々の目的がハイパーゼクターの発掘。プロメテさんたちがモデルVの発掘。あなたはただ戦いたいだけ、と利害が一致しただけの関係だ。 齟齬がでるのは仕方ありませんが、あなた方に力を与えたあの男の指示ですよ? 従ってもらえないのなら、損するのはあなた方だと思うのですがね」 そういってアキャリナワームは姿を人のそれへと変えた。 メガネをかけたサラリーマン風の青年。それが人々の生活圏で人知れず活動を続けるアキャリナワームの仮の姿だった。 『おい、ヴィクトル。マスクド・ライダーシステムを使う奴がいたぞ』 「ほう。この世界に散らばったゼクターはすべて回収し、意思を奪ったはず。どのライダーなのですか?」 「さあな。天道とか名乗っていた。……あいつ、手ごたえがあったのに」 『そう思うなら強くなれ。せめて俺が満足する程度にはな』 またもペンテとモデルVAの空気が悪くなる。 ヴィクトルを仮の名前ともつワームは、天道の存在に笑みを浮かべた。 もっとも、目は少しも笑っていなかったが。 「そうですか……奴もいるのですか」 目が血走り、紳士の顔をかなぐり捨てた。そっちの顔が本性なのだろう、と彼と組む連中すべてが思っている。 「それで、キサマはなにをしにきた」 「ああ、失礼しました。我々の協力者である“あのお方”から試作型フォルスロイドを四体送ったと連絡がありました。 彼らへの指揮をあなた方に任せた、と伝えるよう申しつけられましてね」 「ケッ」 「それではお伝えしました。……少し用事ができましたので、ここは失礼させてもらいます」 プロメテが吐き捨てるのを見届け、ヴィクトルは踵を返して歩き出す。 残り四人の同胞と、どういうわけか力を貸す男へと天道が現れたことを伝えねば。 この世界の同胞(ワーム)は少ない。慎重に動くようように忠告しよう。 (だが、雪辱の機会でもありますね。天道総司、元の世界の貸しをその身で払ってもらいましょう) そう思考するヴィクトルの手に、ドレイクグリップが鈍く輝いた。 ペンテはヴィクトルが消えた先を興味なさそうに視線を外し、踵を返した。 背中からのプロメテの声に、鬱陶しげに表情を変えて足を止めない。 「お前、またどこに行くつもりだ?」 「答える必要はない。俺は俺で、好きにやらせてもらう」 「…………一つだけ忠告。私たちの邪魔をするなら……容赦はしない」 『クックック……だとよ。ペンテ』 「そうか……」 モデルVAの楽しそうに笑い声が響く中、ペンテの口元も緩んでいた。 ペンテとモデルVA、互いに思考の違い多少はあれど、 『「そいつぁ楽しみだ」』 同じ言葉に同じ悪意。 二人が悪趣味なのは同じだった。 □ 「あいつ、どこにいったの!」 避難所でガーディアンの仲間たちが手当て、案内をしている中エールは思わず叫んでしまった。 ゴルクルたち夫婦を仲間に預けた後、天道のことを報告するために一緒にガーディアンベースへと向かっていたのである。 途中、トランスサーバー―― 物質転送装置。人と小型の荷物なら、受信側のトランスサーバーへと転送できる機械 ――へとミッションレポートを提出していた。 それが一時間前。現在エールの傍に天道はなく、エールは怒りを隠さない。 「逃~げ~た~なぁ~!」 『けど、少し前まで逃げそうには見えなかったのに……』 『よほど知られたくないことがあったのだろう。そういうこともある』 お人好しでのほほんとしているモデルXへ、モデルZがツッコミを入れた。 見た目はともかく、性格に能力とエールにとっては天道は怪しい奴だ。 ロックマンでもないのに、ロックマンと似た力を使いはぐらかすような尊大な台詞を使う。 特に芝居かかった物言いはセルパンを思い出してどうにも好きになれない。 まあ、キザったらしい仕草で涙を拭われたことに腹を立てているというのもあった。 「プレリーに連れてきて、って言われているのに……」 『正直に言うしかないね』 『まあ、あいつの力も素性も気になるが、他にも考えるべきことがある。……あのライブメタル、いったい誰が作ったんだ?』 モデルZの言葉に、エールはロックマンVAVAと名乗った存在を思い出して身震いした。 フィストレオという戦闘狂のフォルスロイドと似た行動原理を持ち、かつモデルXに対する執着心の凄まじさ、武装の豊富さと敵としては間違いなく最強に近い。 それでも、エールは笑顔でモデルZに返す。 「大丈夫。次は倒す」 エールの力強い言葉に安堵したのか、モデルZは『ああ』と短く答えた。 彼の信頼を示す言葉であることは、付き合いの長いエールにはわかっていた。 『それで、エールはどうする?』 「とりあえず、あの天道ってのを見ていないか尋ねてまわる。ガーディアンのみんなにも見かけたら連絡を取るように…………」 エールがモデルXへの返答を途中で止めて振り返る。 避難していた人たちが一列に並んでいるが、食料の配給だと思い当たった。 エールの思考を中断したのは行列でなく、漂ってくる食事のいい匂いである。 ぐ~、と思わずお腹が鳴り、赤面して抑えるとモデルXが少し笑っていた。 「わ、笑わないでよ!」 『ごめんごめん、そういえば今日は動き回ったからお腹すくよね。エールもなにかもらってきた方がいいんじゃないかな?』 モデルXが告げるも、エールは「これでも女の子なのに」と内心呟いて匂いの方面へとフラフラ歩いていく。 三大欲求の食欲には、人間が持ちえる抵抗力は虚しい。まあ、抵抗する理由などないのだが。 漂うシチューの匂いにフラフラと向かうと、見覚えがある人影を発見して思わずエールは声をあげた。 「て、天道!?」 エールの視線の先には、ガーディアンの隊員に混じってシチューを作っている天道の姿があった。 天道がシチューを小皿にとって味を見てみる。 一時間ほど前、ガーディアンのメンバーが配膳しているのを見て、味を確かめてみたのだが隠し味が足りないと手伝いを申し出たのだ。 ガーディアンのメンバーは戸惑っていたのだが、天道はお構い無しに調理場へと入っていったのだ。 天道への対処を戸惑っているガーディアンの面子だったが、治療に追われるガーディアンのミュゲが許可をした。 彼女いわく、『猫の手も借りたい状況なんだから、ありがたく手伝ってもらいな。しかし、若いのにいい心がけだね』とのことだ。 丸く太った身体を揺らし、大笑いする中年の女性に対して天道は礼を告げた。 なにげに目上への礼は尽くす男である。 「人にとってもっとも尊い行為は食事だ。ゆえに料理人は手を抜くことを許されない」 などといって、調理を担当しているガーディアンのメンバーの目を白黒させている。 寒空の下、温まるように配慮されたのかメニューはクリームシチューだ。 天道もメニューに文句はない。不満があるとするなら味か。 悪くはないのだが、大雑把でせっかくの具の味を殺している。これはいただけない。 どうせ食べるなら、配給食といえど美味いものがいい。天道はそう思考して手をつけたのだ。 「具を切るならほぼ均等に切ることだ。避難している人たちの中には子供もいる。ちゃんと食べやすい大きさに切らねばならない」 そういって天道がクリームシチューの具となる野菜と鶏肉を捌いていく。 手際のよさに調理担当のメンバーが感嘆の声をあげるが、天道は手を休めない。 先ほども言ったように、子供もいるのだ。この寒空の下、空腹のまま待たせるわけにもいかないだろう。 量も量のため、どうしても時間がかかるが天道は素早く、丁寧に調理を進めていく。 料理をする人間としての意地が天道を突き動かしていた。 「あなた、なにをしているのよ!」 「エールか、ちょうどよかった。お前もお腹がすく頃だろう。食べていけ」 「うわっ、おいしそー」 そういって天道は皿にシチューを入れてスプーンと共に手渡した。 先ほどお腹を鳴らしたエールにはちょうどいい。 「いただきまー……って、そうじゃなくてー!」 「なんだ? たくさん食べないと成長できないぞ」 天道の言葉に、エールは頭を金槌で叩かれたような衝撃を受ける。 自分の胸を見てしばらく沈黙した後、天道をキッと睨みつける。 「うるさいわね! 大きなお世話よ! ま、まだ成長期だもん!」 「なんの話だ? 成長期なのはわかっているから、はやく食べろ」 「くぅ~、ぬぅぅぅぅ……」 『あの、なぜあなたがここで料理を?』 ヒートアップしたエールをそのままにしては話が進まない、とモデルXが割って入った。 モデルXの問いかけに対して天道はフッと微笑むと、天を指差して自信満々に胸を張った。 「おばあちゃんがいっていた。食事の時間には天使が降りてくる、そういう神聖な時間だ。 つまり、その食事をよりよくするのも俺に与えられた使命ってわけだ」 『そういう……ものなのか?』 「そういうものだ。料理は……戦場だ」 ドカーンと効果音でもつけたそうな台詞をモデルZへ返して、天道は満足気に頷いた。 もっとも、モデルZに理解できるわけがない。 現在の機械生命体(レプリロイド)は食事も可能だし、味も楽しめるがライブメタルにその習性はない。 エールと天道が噛みあっているようで、噛みあっていない会話を続けていると、ガーディアンのメンバーが姿を見せる。 「あ、エールさん。今回もありがとうございます」 「気にしないで。それより、彼を借りていくわよ」 「はい、わかりました。天道さん、後は我々が引き受けます」 「そうか。ならシチューが冷めないよう気をつけろ。それと、なるべく子供たちから先に配るようにしてくれ」 了解です、という一般隊員の声を背に天道がエールに近寄る。 ガーディアンのメンバーでもないのに、ずいぶんと偉そうだ。 エールが天道に突っかかる理由の一つである。 そう考えているエールの腹が空腹を訴えた。匂いに釣られてシチューをスプーンですくい、一口味わってみる。 「…………美味しい」 思わずエールの頬が緩み、たちまちシチューを完食していった。 その様子を天道が微笑ましげに見守っていたのに気づかずに。 □ 非政府公認組織・ガーディアン。 それはヒト ―― 人間とレプリロイドの総称 ―― をイレギュラーから守り、イレギュラーの発生原因を調査する組織である。 十一年前にエールを庇護したジルウェもまた、ガーディアンの一員であった。 空に浮かぶ赤い船・ガーディアンベースを拠点にして活動を続ける彼らは、一年前の激闘から再び争いに身をおこうとしていた。 「プレリー様、エールさん、そして報告にあった天道総司という方の転送を確認しました」 「そう。司令室に彼を案内するようにエールに伝えて」 「了解しました」 プレリーと呼ばれた少女はオペレーターに指示を出して、エールの提出したミッションレポートに目を通す。 ガーディアンの二代目司令官である彼女は、何度も見返したミッションレポートに難しい表情を向けていた。 トランジスターグラマーの肢体を、司令官専用の制服で包み、金のブロンドをなびかせ思案する彼女は可憐であった。 同じく女性であるオペレーターの少女が思わず嫉妬するほどである。 「エールには短い平和になっちゃったわね……」 「仕方ありませんよ。モデルVの反応が複数、この地で見つかったのですから」 「そうね、フルーブ」 プレリーは小柄の老人へと礼を告げる。 ガーディアンにおける頭脳担当にして副司令官である彼の意見を仰ぐために司令室に来てもらっていたのだ。 「……お姉ちゃんもまだ見つからないのに」 「プレリーさん、大丈夫ですよ、あの人なら」 お姉ちゃんとは、先代司令官にしてプレリーが慕う女性である。 ガーディアンを発足したのは彼女であり、ライブメタルを作り上げたあとは足取りがつかめない。 「そうね、私も信じている。お姉ちゃんは生きているって」 「ええ、ええ。そうです」 プレリーはフルーブに微笑み、再びミッションレポートを取り出した。 エールに送られてから、何度も何度も見直している、気になっていた部分をフルーブへと相談をする。 「それにしても……新たなロックマンにマスクド・ライダーシステム……」 「どちらも謎が多い存在ですねぇ」 「けど、このマスクド・ライダーシステムの持ち主の方はこちらに向かっているみたい」 「話してみるしかない、ということでしょうか?」 「協力してくれるといいんだけど……」 プレリーが不安で顔を曇らせる。プレリーは十代の外見に反して百を超える年月を生きてきた。 レプリロイドに寿命を設定する法律に、仕事柄免除されているのだ。 その彼女が見たことのないシステムに不安を募らせるのはしょうがない。 不安を隠せないまま、司令室のドアが開いた。 「プレリー、ただいま」 「お帰り、エール」 明るい雰囲気で挨拶をするエールに返して、プレリーは席から立ち上がる。 エールとの積もる話は後にして、後ろに待機する青年へと自己紹介を始めた。 「始めまして。私がガーディアンの司令官、プレリーです」 「ほう。俺は天の道を往き、総てを…………」 「司る男だー、でしょ? そっちも含めて報告しているわ」 「エール、人の自己紹介を中断させるのは行儀がよくないぞ」 「一日に何度言っているのよ、その台詞! 隣で何度も聞かされる身にもなってよね」 ハハ、とプレリーが乾いた笑いを浮かべた。 ガーディアンベースについて声をかけられるたびに、天道は独特の名乗りをしていたらしい。 エールのうんざりとした顔がその事実を物語っている。 それにしても、ガーディアンの司令官だと知っても疑いも敬いもしない。 プレリーが司令官だと知って軽んじるものもいたが、天道からはそういう雰囲気が感じられなかった。 常に自然体。エールもプレリーに対して対等の口をきいているが、それは彼女と親友だからだ。 もっとも天道は天道でエールには気安い態度であることを考えると、エールの人懐っこさは一種の才能だとプレリーは思った。 「まあ、そういうことだ。よろしく頼む」 「はい、こちらこそ。それで、あなたにお尋ねしたいことがあるのですが」 「そうだな。俺も知りたいことがある。俺が把握している範囲なら、答えてやらないこともない。だが、一つ条件がある」 天道の最後の言葉に、プレリーに緊張が走る。 エールは彼がそう切り出すのが意外だったのか、腑に落ちない表情をしていた。 いったい彼の望みはなんなのか? 天道自身の人間性も垣間見えるため、一言一句聞き逃さないよう気合を知れた。 「俺にここの食堂を仕切らせて欲しい。そうすれば、エールだけでなくお前たちにも協力をする」 「あなたは結局それ!?」 エールのツッコミと同時に、プレリーから力が抜ける。 天道の表情があくまで真剣だったのが、余計にたちが悪いと思った。 フルーブが代表して、この場にいる全員の疑問をぶつける。 「ガーディアンベースの食事は全自動機械で作っていますので、問題ないと思いますが……なんでまた?」 『食事をよりよくするのが、こいつの使命らしい』 「全自動に機械か。そういうものを否定するつもりはないが、俺ならもっと美味しいものを用意できる」 「は、はぁ……」 モデルZの説明を天道はさらに引っ掻き回し、フルーブを戸惑わせる。 プレリーはこのままでははぐらかされそうな気がして、強引に話題を変えることにした。 「それで、本題に入らせてもらいます。あなたの力……マスクド・ライダーシステムとはなにか教えてください」 プレリーの視線が鋭くなり、周囲の空気が引き締まる。 エールも沈黙を守り、天道がどう答えるのか待っていた。 皆が注目する中、天道が薄く微笑む。 「天の道を歩むために与えられた力だ」 「いや、もういいから。それは」 エールがツッコムのだが、プレリーはめげずに別の質問を告げた。 もとより、最初から素直に教えてもらえるとは思っていない。 「それなら、なぜあなたがその力を得たのですか?」 「決まっている。俺が選ばれし者からだ」 やはりはぐらかされたか、とプレリーは帽子のツバを思わずつまむ。天道が真面目にそう答えているとは露知らず。 真面目すぎるプレリーの性格の質問から、これまたベクトルの違った真面目さを天道に返されているのだ。噛みあうはずがない。 「だ~か~ら~!」 「エール、なにを怒っているんだ?」 「はぐらかしているからでしょう! もっと真面目に答えてよ!」 「俺は真面目だ。特に料理の話はな」 「そっち!?」 エールのツッコミを耳にしながら、天道は小揺るぎもせずにプレリーへと正面から視線をぶつける。 意志の強い瞳でありながら、奥に闇を隠しているような雰囲気にプレリーは眉をひそめた。 一筋縄ではいかない相手だ。だが、天道はそのプレリーにも自然体で対応する。 「話はそれだけか?」 「もっと知りたいことがあるのですが、今のところは話す気はないでしょうね。 しばらく私たちの隊員が監視について窮屈な思いをするかもしれませんが、素性の知れない人を無条件で迎え入れるわけにはいかないのです。申し訳ありません」 「なに、構わない。それに、今は意味を理解できなくても、いずれ理解するときが来る。 天の道がなんなのか、俺がなぜ選ばれたのか、そのすべてをな」 「いずれわかる……?」 「もったいぶらないでちゃんと説明しなさいよ……」 「百聞は一見にしかず、だ。口で説明しても理解できるとは限らない」 天道はそう答えて踵を返した。怒らせただろうか? とプレリーが思っていると、天道は肩越しに振り向く。 表情は穏やかのまま、プレリーに優しい口調で告げた。 「安心しろ。俺は敵になるつもりはない。エール、食堂に案内してくれ」 「なんでアタシが……」 エールが愚痴るが、天道にとってそれは決定事項のようである。テコでも動かないぞ、と雰囲気が滲み出ていた。 エールはため息をついて、プレリーに「またね」とだけ言い残して出口へと向かった。 プレリーも了承し、天道の案内を頼もうとしたときに敵の接近を告げるアラームが鳴る。 「どうやら、食堂に行く前にやることがあるようだな」 けたたましい警報の中、いつの間にかカブトゼクターを掴んだ天道が言った。 オペレーターがレーダを見て叫ぶ。 「謎の戦闘機が高速で接近してきます!」 「ここまで近づくまで察知できなかったなんて……迎撃して!」 「駄目です、間に合いません!! 突撃してくる!?」 オペレーターの悲鳴と共に、船体が大きく揺れた。 皆バランスを失い、倒れるかなにかに掴むかの状態なのに、天道はただ揺らがず立っていた。 モニターで戦闘機が突き刺さった箇所を映しだす。すると、戦闘機から人影がガーディアンベースへと乗り込んできた。 プレリーは大きく手を振り、指示を飛ばした。 「船内にいる隊員に命令を伝達! 戦闘要員は迎撃、非戦闘要員は部屋から出ないように伝えて。 エール、またこういうことに巻き込んじゃうけど……」 「大丈夫よ。プレリー、アタシがなんとかする!」 親友が笑顔で快諾し、ライブメタルを取り出して一人の青年へと振り向いた。 すでに出口で待機している天道に対し、エールは挑戦するかのような視線を射る。 「天道、あなたはどうするの?」 「言ったはずだ。俺は味方だとな」 天道の答えに、プレリーを含む司令室の人間は目を丸くした。 素性の知れない怪しい青年。質問に対しては碌な答えが返ってこない。 彼にいい感情を抱いている隊員は少ないだろう。 ゆえにその言葉は意外だったのだ。ただ一人、エールを除いて。 「上等!」 エールが告げて、ライブメタルが輝く。 天道もまた、カブトゼクターを持ち上げてドアの向こうを睨みつけた。 「ロックオン!」 「変身」 ロックマンと仮面ライダーが同時に姿を見せ、迫り来る脅威に立ち向かうため肩を並べる。 そして、まるでこの世界でも宿敵と相対することを知っているかのように、天の道を往く男は迷わず先を進んだ。 To be continued……
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「うきゃきゃ…! あれー、ハイライトー? もうこれ血が出てこなくなっちゃったですー。」 素直四姉妹から登場。 フルネームは素直狂。 素直空達の隠された姉妹であり、剣帝クールこと素直琉の最後の娘である。 色々あって言動が歪んでしまった切り裂き魔の少女。 クロオバにおいては今のところ過去編でのみ登場し、その際はキャビン達に拾われた扱いだったようだ。 目に入るもの全てを切り刻む危険な性格だが、ハイライトの言うことには素直に従っていた。 アスパラ好きでとても強い。 …という設定なのだが、肝心の永遠の魔神戦においてはハイライトに制止されたため戦うこともしないままあっさり殺されてしまう。 何のために連れてきたんだこいつ。 抱え落ちで無抵抗で死んでるって扱いひどくね。 ちなみにロールバック?後は、原作でもつるんでいた前述の二人と一緒にいない。 現在何をしているかもさっぱり不明である。 そもそも存在するのか存在してもかなり幼い可能性すらある。 ロリ狂ちゃんはそれはそれで見てみたいが果たして出番があるのかどうか。 姉妹及びセブンストーンと全く関係ないキャラやキレイな(主人公たちが変身した)タバコンビとの絡みは見てみたいと思う -- (名無しさん) 2023-04-08 21 32 57 名前 コメント すべてのコメントを見る
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ネームレス用の装備。 水属性に強くなり、精神半減を無効化する。 更に精神を100増やし攻撃を100減らす。 水の力を纏い、腕力を犠牲に術特化させるといった感じの装備。 終焉の威力を吊り上げたい場合や、マジシャン系になりたくて仕方ない場合は装飾品をこれにしよう。 四属性を司る「ストー○」リング系の最後のメンバーかと思いきや、まさかのスコール=にわか雨。 確かに水属性感は高いが、正直ハブられ感のほうが強い。 まあ水を連想させるストー○っていう単語が見当たらない、という大人の事情でしかないわけだが。 いろんな意味で、ニワカな一品である。 名前 コメント すべてのコメントを見る
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どんなものでも透けて見ることができる。 どんな部屋でも透けて覗くことができる。 青少年にとっては夢のような目である 魔王が開発した目で、寿命の半分を支払うことで目玉をこの魔王の目にして貰える。 ギコタク先生の世界で、このイベントが見られる。 邪気の森を越えた時に、ネームレスがギコックスと魔王に変身していれば発生する。 丸耳、トラギコ、サイバーギコの3馬鹿が4人の女の子の部屋を覗こうとする。 が、最後はなんだかんだロクな目に合わないこともある。 悪いことはやめようね! 後日モララーが購入し、巨大な光学望遠鏡でかなり遠方の世界情勢を覗き見する崇高な趣味に目覚めた。 残り寿命を半分削るほどの価値があったかどうかは神かフォーチュンのみぞ知る。 名前 コメント すべてのコメントを見る